虫歯治療

虫歯治療

虫歯治療

虫歯は、いくつもの細菌が原因となって起こります。最もよく知られているミュータンス菌はもともとお口の中には存在していません。しかし、乳歯が生えてくる2歳ごろから、スプーンなどの食器の共有等を経て母親や父親などが持っている細菌が伝播し、お子様のお口の中に住み着くようになるのです。

これらの細菌は、歯に付着した食物や糖分を代謝して酸を作り出します。この酸が歯の表面を徐々に溶かしていき初期の虫歯が出来ていきます。

早めの治療が大切です

虫歯は風邪などの病気とは違い、自然に治癒することはありません。虫歯菌によって歯の表面のエナメル質が溶けて象牙質まで進行すると、もう元通りには戻らず、歯科医院できちんと治療を受けない限り、どんどん悪化していってしまいます。

軽度の虫歯ならば、比較的簡単な詰め物をすることで治療できますが、重度まで進行すると、歯を抜かざるを得なくなったり、全身の健康に悪影響が生じたりします。このような事態に至らないよう、お早めに歯科医院を受診し、治療を受けることが大切です。

虫歯の進行

虫歯は初期(C1)、中期(C2)、後期(C3)、末期(C4)まであり、それぞれの段階によって治療法も変わってきます。

虫歯の初期状態(C1)

初期の虫歯であり、歯のエナメル質少し溶け始めている状態です。

フッ素を取り込むことで再石灰化する可能性があるので、虫歯の原因である歯磨き習慣や食習慣を改善していただき経過観察することが多いです。

虫歯の中期状態(C2)

歯の表面(エナメル質)だけでなく、その内側の象牙質にまで虫歯が進行している状態です。象牙質の細い管が神経組織にもつながっていますので、冷たいものを飲んだり、甘いものを食べたりしたときに歯がしみるといった症状が出ます。

虫歯の後期(C3)

象牙質の内側にある歯の神経組織にまで虫歯が進行し、炎症を引き起こしている状態です。冷たいものだけでなく、温かい食べ物や飲み物でも歯がしみるようになります。歯を噛み締めたときだけでなく、何もしていなくてもズキズキした痛みが発生することもあります。

C3まで進行してしまうと、歯の神経を取らざるを得ない場合がほとんどです。この場合は、歯の神経を丁寧に除去し、空洞になった範囲の洗浄消毒を行い細菌感染するリスクを減らす必要があります。

虫歯の末期(C4)

歯の外形がほとんど失われてしまい、歯根だけが残っている状態です。神経が死んでしまっていることが多いので、ほとんど痛みを感じません。しかし、大きな穴が開いていますので、お口の中の様々な細菌が歯根に侵入して炎症を起こしたり、細菌が歯根を通じて血管に入り込み、全身に悪影響を及ぼすことも少なくありません。

抜歯せざるを得ないことが多く、その場合にはブリッジや入れ歯、インプラントなどの失われた歯を補う治療が必要となりますので、治療期間は長くなります。

このような状態に陥らないよう、出来るだけ早い段階で歯科治療を開始し、その後も定期的に歯科検診を受けておくことが大切です。